民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(11)
本業が佳境を迎えていたことと、NHK問題がらみもあって、相当間が空いてしまいました。今さらですが、続けたいと思います。 さて、なんとか結論を出した「オオクチバス小グループ」ですが、この結論を受けた「魚類グループ会合」で、この取り扱いを協議します。 第2回 特定外来生物等分類群専門家グループ会合(魚類)議事録 ここで、役所のほうからまず、大臣の意見として下記のような説明があります。 今日大臣からオオクチバスについてはまず指定ということを考えるべきであるという指示がありました。自然環境局長の私、あるいは担当の自然環境局としては、それを前提に物事を考えたいというふうに思っております。先生方同時に今日これからしていただくご議論、それから31日の専門家の全体会合のご意見が重要であることは引き続き同じでありますので、闊達なご議論をぜひお願いしたいと思っております。よろしくお願いいたします。この魚類グループ会合と小グループでは、実は座長が同じ多紀氏で、細谷氏も両方に顔を出しています。 多紀座長は、座長という立場もあるせいか、あまり意見しませんが、規制派の3人の委員が「苦慮の末最終的には同意をしてくださった」と前置きをして、結論を提示します。 両方の委員を兼ねていた細谷委員は口を極めて小グループの結論には納得できないと言います。他の委員も、すぐにも指定する必要性はあるというのが共通認識のようですが、「準備期間」「助走期間」という言い方で、この結論で行くのもやむをえないという結論でだいたいまとまります。そして、「半年後をめどに指定の方向で検討する」という小グループの結論を、魚類グループの結論として全体会合に報告すると締めくくりました。 ただし、このグループ会合では、バスの指定がどうあっても必要で、「できれば明日からでも」という意見では間違いなくすべての委員の一致しています。ですが、小グループ会合の結論を尊重するということと、この問題がそう簡単ではなく、指定することが混乱を招くことを意識して、「落としどころ」として、この結論を掲げていたものといえます。 そして、「31日の全体会合」を迎えます。 (まだ続く)
by flight009
| 2006-01-28 17:08
| 連載-民意と官意と大きな声
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