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同映画祭は90年、竹下内閣で創設された「ふるさと創生資金」1億円を使い始まった。同市と、市民や映画関係者で組織する実行委員会が共催してきた。17回目となった今年2月開催分の運営費は約1億円で、市が補助金約6500万円を支出した。市の持ち出し分は全額特別交付税で措置されたが、財政再建に向け抜本的な事業見直しを迫られる中、存続は困難と判断した。 実は、夕張は自分(と妻)が新婚旅行で行った所で、大変思い出深いところです。 思い出、といっても、実はおととしのこと、もっとも、私も妻も旅行運は相当なもので、梅雨を避けて北海道を行き先に選んだのは良かったが、台風にぶちあたって北斗星はとまるは、カメラは壊れて写真は一枚も残っておらんわ、台風の影響がのこってて、富良野は霧の中をさまようわ、帰り道、妻と2人でいつかこのリベンジをしようと固く誓い合った、といういわくつきのものでした(泣)。 でも、そんな道中の中で、実は、夕張滞在の2泊は、文句なく楽しかった記憶があります。 夕張といえば誰がなんといおーとメロン、「ゆうばりめろん城」とやらに行ったら、これがメロンそのものではなくメロンワインが主体だったのは誤算だったけれど、ためしに買ってきて宿で飲んだらこれがまたうれしい誤算。宿の食事では当然のごとくメロンを食べ放題と来て、きてよかったぁ、と、一安心したもんです。 そして翌日、「石炭の歴史村」に足を運びました。この一角(というか隣接して?)に「郷愁の丘」というのがあり、ここに、映画のミュージアムがありました。 実は自分、来るまで「夕張」が映画の町なんだとはぜんぜん知りませんでした。 そういわれると、街中に「97枚の名画の絵看板」があり、なるほど、と、得心した次第。(ただ、妻の実家の近くの東京・青梅市も似たよーなことをやってるんで、あんまりびっくりはしなかったんですが。) ただ、自分もあまり、映画の趣味が無いこともあって、こちらのミュージアムは軽く流しただけ。実際、展示もパネルや小道具の展示ばかりだったんですが、映画「バトルロワイヤル」で使用されたという、血のついた衣装に辟易して出てきた、という感じでした。すぐさま、炭鉱の歴史村にとって返し、炭鉱の体験やら、SLの資料展示など、これは逆に自分の趣味のつぼにはまりまくって、妻があきれるほど堪能させてもらいました。 まぁ、そこは自分の趣味の問題が大きいのでおいておくとして、ミュージアムの入り口に「西部警察」で使用されたというパトカーがあったり、かつて夕張の町には映画館が16館もひしめいていたとか、昔は「弁士」の番付表があったんだとか、「へぇ」な無駄知識をそれなりに集めつつ、見て回ったことを覚えています。 そんなわけで、自分はホントに流しただけだったんですけれど、映画好きには結構、しっかりした展示だったのかもしれません。 ただ、今にして思い起こせば、「映画の街」といったところで、この映画のミュージアムと、映画祭、それに街中のカンバンだけであって、「これだけなの?」という感覚はありました。 街中で映画の撮影が行われていたわけでもないし、太秦の「映画村」みたいに、セットがあったわけでも無い。映画の町を名乗るのなら、ロケを誘致するとか、スタジオをあちこちに立てるとか、いろいろと方法はあったんじゃないか、と、思います。(やっていたのかもしれませんが。)それこそ、日本のハリウッドを目指す、くらいの気概はあってよかったと思います。 映画祭がとりあえず中止になった、ということ、それがどの程度のものであるのか、自分にはよくわかりません。でも、自分の夕張での思い出、それは、やはりメロンと炭鉱であって、映画ではなかったのです。 これから夕張市がふたたび映画を、メロン、炭鉱につぐ、大きな柱であり続けられるのか、それはなんともわかりません。 でも、「映画」をこれからも大事にするというのなら、今までとは違うアプローチを模索する必要があるんじゃないか、そんな気がします。
by flight009
| 2006-07-29 23:18
| マスコミに思うこと
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