カテゴリ:科学技術について思うこと( 6 )

お手並み拝見

米国の科学者が中心となって、冥王星を惑星からはずすことへの異論が出ているという。
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 署名の呼びかけ文は「我々はIAUの定義に同意できず、使わない。よりよい定義が必要だ」と訴えている。そして、IAUには1万人近い会員がいるのに、採決に参加したのはわずか400人余りだったと指摘し、09年の次回総会まで放置すれば、教育や社会を混乱させると主張した。

 UPI通信によると、スターン博士は来年、天文学者ら約1000人を集めて、代わりの定義を作るための会議を開こうと計画している。

ネットの意見を見ると、おおむね批判的な意見のようですが、自分としては「お手並み拝見」というところでしょうか。

もともと、「惑星」というのは、「惑(まど)える星「」という意味です。それはどういうことかというと、地球から見たときに、そのほかの大半の星のあいだを、まるでさまようがごとく移動して見えるからです。
簡単に書きましたが、これは「天動説」の時代からの話で、コペルニクスにより「地動説」が提案され、ガリレオなどの努力により「定説」となるまでは、惑星というのはさぞや不思議な星だったでしょう。

ちょっと面白い話があったのでリンクします。
コペルニクスの地動説(1543)

ちなみに、このころ惑星は火水木金土の、5つしかなかったわけです。
望遠鏡その他の観測技術の発達により、その後、惑星が次々と発見され、「冥王星」の発見で、9つまで増えました。しかし、10番目の惑星ではないか、と、いわれた2003UB313あたりから、話がややこしくなってきました。

【参考URL】
http://www.rweb.ne.jp/astro/news/news0510.pdf

この時点では、惑星というのは、太陽の周りを公転している天体で、小惑星や彗星ではないもの、という程度の認識だたっと思います。ところが、小惑星の中にも、冥王星の半分くらいの天体もあるともいうし、冥王星よりも大きな天体が発見されてしまうわ、それ以上に大きな天体がありそうだということになるわで、そんなあいまいな考えじゃ、どうにもならなくなってきたわけです。そして、今回の騒動に至るわけです。

今回の騒動は、我らが「太陽系」の、世紀の仕切り直しです。そう簡単に、結論が出るわけでもないと、自分も思います。だから、米国の天文学者が「新しい定義を考える」というのであれば、それは大変に結構なことです。その結果、今の定義よりも鮮やかで、客観的な定義ができるのであれば、それはそちらにしたって構わないでしょう。

でも、それができなかったらそのときは、あきらめてみんなに従って欲しいと思います。それができなかったとき、宇宙開発で世界をリードしてきた米国は、その権威を地に落とすでしょう。

なぁに、冥王星は逃げやしません。ここはじっくりと、彼らのお手並み拝見と行きましょう。
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by flight009 | 2006-09-03 21:44 | 科学技術について思うこと

がっかりすることないです。松本先生。

冥王星が「惑星」ではなくなるという
Excite エキサイト : 社会ニュース
チェコのプラハで総会を開いている国際天文学連合(IAU)は最終日の24日、全体会議で惑星の定義案を議決、1930年の発見以来76年間、第9惑星の座にあった冥王星を惑星から降格する最終案を賛成多数で可決した。

それに対して、あの松本零士先生が、こんなことをおっしゃっているとか。
 アニメ「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」では、冥王星は敵の前線基地が置かれたり、人間の墓地として利用されるなど、太陽系の重要な惑星として描かれた。
 原作者である漫画家の松本零士さん(68)は「冥王星こそが太陽系の果てで、そこを離れることが太陽系から外宇宙に旅立つことだと描いてきた。今回の決定は、論理的には正しいのだろうが、多くの人が少年のころから抱いていた夢、心情的なものにも配慮してほしかった。心構えができていないうちに突然決まってしまった感じがする」と残念そう。そのうえで「冥王星はこれからも太陽系の一族だ」と強調し、存在感が低下しないよう何らかの形で配慮してほしいと訴えている。


松本先生も、今回の一件について、誤解されているんではないでしょうか。
今回の決定の背景は、冥王星の周辺には冥王星と同程度の「星」が、かなりあるらしいことがわかったからです。いってみれば、太陽系の一番外側には、小惑星帯のようなものがもうひとつ取り巻いていて、冥王星というのは、その一つらしいことがわかったということ。たしかに今までの太陽系のイメージとは異なるかもしれませんが、それはそれで、SF作家のイマジネーションをかきたてるには十分なネタなんじゃないでしょうか。

自分としては、今回の決定は、むしろ冥王星という「天体」を、特別なものと位置づけるものではないかと思います。惑星でも、もちろん衛星でもなく、太陽系の一番はずれを、静かに、ゆっくりと回る天体郡、「冥王星系天体」と呼ぶ案もあったといいますけれど、むしろ、そのほうがよっぽど「太陽系の果て」のイメージにぴったりくるんじゃないかなぁ、とか。

松本先生にはそんなことで不平をもらしてないで、SF作家らしく、ヤマトのストーリーを、新しい太陽系観にフィットさせるくらいの気概を見せて欲しかったですね。最近、「銀河鉄道物語」をVODで見倒した、ファンの一人としては。

最後に、専門家の言葉を同記事から
 ▽観山正見・国立天文台長の話 他の八つの惑星とは形成過程が明らかに違う冥王星が惑星に入らなかったことは、適切な結果だ。冥王星がなくなったわけではなく、残念に思う話ではない。今回の議論の内容を国民の皆さんに正確に伝えていきたい。

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by flight009 | 2006-08-29 23:20 | 科学技術について思うこと

安全は...

Excite エキサイト : 社会ニュース

「安全は心と時間のゆとりから」

これは、連休中に箱根のドライブインで見かけた、静岡県警の掲示していた標語です。

自動車も電車もおんなじことのはずなんです。電車の運転士はプロだけど、いや、プロフェッショナルほど基本は忠実に守るものなんです。

報道も、一時の過熱からやっとさめて来て、いろいろな問題点が浮き上がってきました。
安全ということを第一にする職場は、公共交通に限りませんが、「厳罰主義」や「余裕のなさ」が、安全ばかりか、品質や効率にも影響することは、常識です。

JR西日本は、「無駄」と「余裕」をとりちがえていたと思います。生産現場では、「無駄」は省きますが、「余裕」を無くすことは、かえって生産効率を低下させるものです。

「安全第一」のもともとの言葉は、
「安全第一・品質第二・生産第三」だとか。
これは、決して理想論ではなく、めぐりめぐって企業の活動を活性化させる「経営哲学」の一つであって、それが立証されて、世界中に広まったと聞きます。

「情けは人のためならず」と、いいます。
念のために言いますと、これは、「人に情けをかければ、必ず自分に還ってくる。だから人には情けを施しなさいよ」という意味です。この心、最近失われてきたように思いますが、この大事故から、われわれももう一度基本に帰らねばならないでしょう。
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by flight009 | 2005-05-12 07:04 | 科学技術について思うこと

がんばれ!リニモ!愛・地球博!

わたくし、博覧会が大好きでございます。
昔っから、博物館が大好きでしたが、博覧会はその20倍、飯より好きでございます。

今の自分があるのは、科学万博つくば’85のおかげといって過言ではありません。自分は当時中学生、覚えているだけでも、5~6回は行きましたか。弟と友人と4人、上野発朝6時の普通列車で土浦からタクシーで、漫画持参で入場待ち。オープンと同時にダッシュして、あぁ、少年の日の思い出よ。

ですので、地球博、注目せずにおられましょうや。
#とーぜん、世界都市博を中止にした青島幸男はだいっきらいでございます。(笑)

逆に、あんまり冷静にコメントする自信はありませんが、できるだけ抑えてまいります。(笑)

で、本題ですが、

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 愛・地球博(愛知万博)の内覧会2日目の19日、会場への主要アクセス交通「東部丘陵線」(リニモ)の始発駅となる藤が丘、万博八草の両駅には早朝から人があふれた。午前9時過ぎには、藤が丘、芸大通両駅で乗り過ぎによる重量オーバーでリニモが一時、動かなくなるトラブルも発生。藤が丘駅では最大90分待ちの長い行列ができた。
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 愛知万博(愛・地球博)の内覧会2日目となった19日、万博会場駅に向かう磁気浮上式リニアモーターカー「リニモ」と名古屋市営地下鉄が連絡する「藤が丘駅」(名古屋市)は、朝から大混雑となった。券売機の前に最大で1時間半以上の行列ができるなど、心配された交通アクセス問題が早くも露呈した格好だ。

さて、何か起こるだろうとは思っておりましたが、早速。

ただ、これはリニモが人気ありすぎた、ということだと思います。
と、申しますのは、
行ってきました 愛・地球博 内覧会 !! ユーモアを理解できない人は御遠慮ください!! by Tomozo氏
こちらの記事にこんな記載があります。
リニモは前々の予想どおり大混雑。
リニモに乗りたいのなら、万博終了後に乗ることをお勧めする。
駐車場利用はほどほどで快適でした。
シャトルバスも、ガラガラ。
ただ、帰宅時(17時30分ごろ)はグリーンロードが渋滞のため少し20分ほどかかる(通常時は5分)

※下線は筆者・改行位置変更しました。

確かに、前評判があんまりにすごくてこんな結果になってしまいましたが、何とか工夫して切り抜けてほしいものです。(私も、混雑緩和のためにリニモは遠慮しませう。)

都市博が中止になったお台場も、いまやあんなに発展してしまいました。都市博中止を訴えていた人たちは、予想を裏切るあの状況をどう見ているんでしょう。
改善点はまだまだ出てくるでしょうが、がんばってほしい「愛・地球博」、一部のネガティブキャンペーンなんか気にしないで、ね。
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by flight009 | 2005-03-19 21:57 | 科学技術について思うこと

逆手にとってこんな対策はいかが

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 UFJ銀行は15日、同行の顧客らにメールを送り付け、個人情報を盗み取ろうとする「フィッシング詐欺」とみられる事案が起きたと発表した。盗まれた情報を使っての金銭的な被害は確認されていないが、同行は注意を呼び掛けている。


当方にもきました。文面は下記の通り。

UFJ銀行ご利用のお客様へ

UFJ銀行のご利用ありがとうございます。
このお知らせは、UFJ銀行をご利用のお客様に発送しております。

この度、UFJ銀行のセキュリティーの向上に伴いまして、
オンライン上でのご本人確認が必要となります。

この手続きを怠ると今後のオンライン上での操作に支障をきたす恐れがありますので、一刻も素早いお手続きをお願いします。

あと、URLなどがずらずらと。

で、御存知と思いますが、HTMLのメールを悪用して、文面上は、
https://www.ufjbank.co.jp/ib/login/index.html
と、いかにもUFJ銀行らしいURLにアクセスするように見せかけていますが、実際にはまったく違うサイトにアクセスするようになっています。

セキュリティ対策の一つとしては、そもそもHTMLのメールは、表示する前に警告する位してもいいのかもしれません。
# 当方、HTMLでないと読めないメールは、スパムかフィッシングかしか受信したことありませんし。

で、こんなサイトが現れたとき、銀行や警察はどう対応しているのでしょう。

警察は、まだ被害が出ていないし、対応しているか、できるのかどうかわかりません。
銀行も、この間の偽造キャッシュカード問題の対応を見る限り、これといった対策はしないんでしょうね。せいぜい、Webページで注意喚起して、騙し取られたお客が悪い、と。

ですので、実際にやってくれるとは思えないですが、このような輩を捕らえるための策をひとつ。
名づけて、「釣るなら釣り返せ」作戦。

フィッシングのメールが発見された場合、銀行がダミーの口座を用意し、この口座の「個人情報」を入力します。

おそらく、犯人は入力された個人情報をつかって、オンラインバンキングやなんかで「行動」にでるでしょう。そこを待ち構えて御用!と。

まぁ、犯人も偽装口座とか使ってばれないようにしたりしてるんでしょうが、銀行も「プロ」なら、こういう輩になにか策の一つも考えてみてほしいもんです。
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by flight009 | 2005-03-16 06:08 | 科学技術について思うこと

どっちに転ぶだろう....

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巷間騒がれた青色LED訴訟ですが、とうとう和解しました

さて、自分流に解釈しますと、主な論点はこう言い換えることができるのではないでしょうか。

<中村氏は、日亜化学の助力無しで単独でこの発明を成し得たか、成し得なかったとすれば「会社の貢献度」はどの程度であると考えられるか>

中村氏はこんなことも言っています。
<青色LED和解>
「これだけの発明をして6億円。やっぱり日本は文系社会。個人を重んじず、大企業に『滅私奉公せい』というシステムだ。実力のある理系の人は米国へ来るべきだ」。

今にして思えば、中村氏はとっとと日亜化学を辞めて、単身渡米し、大学に入って夢に賭けてくれる「エンジェル」を探して、「一人で」発明を完成させてぼろもうけすればよかったのかもしれません。中村氏と会社との確執は、一審の判決文等によれば発明当初からあったようですし。
そうしなかった、あるいはできなかった理由は何か、推測するに、家庭の事情だと思います。ぶっちゃけて言えば、それじゃ「食えないから」ということです。

もろもろ考えると、会社の貢献度は少なくないと考えます。理由は、中村氏に対して会社は
○中村氏の日々の生活を保障した
○会社の機材や人員を彼に提供していた
○開発に必要な情報を彼は会社を通じて得ていたはず
○そもそも特許の出願なども会社がやっている

それから、業務命令に違反して自分のやりたい研究をやっていた彼をクビや配置転換しなかったコトもたいしたものかも。

とはいえ、2万円で済まそうとした会社の神経はあきれはてたものだし、中村氏もかなり感情に走るタイプのようですから、自分が200億円もらえなかったことより、会社に200億円払わすことができなかったことが悔しいのかもしれません。それで「文系社会」とか言い出すのは八つ当たりに近いと感じますが。

いずれにせよ、会社が無ければ彼も発明を成しえなかったのではないかな、と。
お互い、双方を認め合えればよかったんでしょうけど、「どっちもどっち」という、多数の評価がやっぱり妥当な気がします。

さて、「研究開発者は興味を持って取り組んでおり、技術的成果に楽しみを感じている。」という社長について。

「産みの苦しみ」という言葉があります。
妊婦さんには妊婦さんなりの楽しみや甲斐もあるでしょう。それに、子供が生まれたときの喜びは何にも変えがたいものであるようです。(私は男ですから聞くだけですが。)
ですが、産みの苦しみを知らず、妻をねぎらいもしない、ましてや怒り狂う奥さんにいやみを言うような旦那は離縁されて当然。

会社と技術者は夫婦みたいなものじゃないんですかね。中村さんも、もっといい会社に就職してればよかったのに。
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by flight009 | 2005-01-13 23:14 | 科学技術について思うこと