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民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(8)

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(7)の続き

さて、続いて「全日本釣り団体協議会」の來田氏から、「外来魚が日本の在来魚に大きな影響を与えておる」ことは共通認識であり、現状、全国に散ってしまったバスを管理することが「不能」であるとした上で、それでもバスを「完全否定」することが、反対される原因だと指摘しました。その上で、釣り人を含めて「納得しながら同意しながら整理整頓」する方策を探すことが課題だと主張します。
そして、「生命体」である、釣られた魚たちへの感謝の気持ちを持つのが釣り人の心であり、この場が、その中で秩序を作ってゆく場であって欲しいしと述べ、自分たちが「監視」している限りでは密放流などは確認できないし、環境破壊などその他の原因もあるはずなのに、すべてバスのせいにするなら、釣り人の説得は出来ないと主張しました。

それに対して、「滋賀県立琵琶湖博物館」の、中井委員が、來田氏の意見に対して「大分重なるような考えを」持っているとしながらも、バスは「非常に特別な」存在であるとします。
その理由として、「これだけ利用する人たちがいながら生態的影響が懸念される」こと、そして、食魚性よりも旺盛な繁殖力があることだとします。
その上で、この法律は管理が必要な生物について管理しようというものであって、(在来種や保護対象でもと断った上で)シカやクマ、カワウといった例を挙げ、「悪いのは我々人間」であるが崩してしまった自然のバランスを保つため、「人間が天敵がわり」にならないといけないところもあるとし、大変気の毒ではあるけれど、「心の痛みを覚え」つつ、「管理してゆく」必要があると主張します。

(続く)
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by flight009 | 2005-05-28 17:37 | 連載-民意と官意と大きな声

すばらしい提案

Excite エキサイト : 国際ニュース

沈次官補は、靖国参拝を「日中双方にとって、もっともセンシティブな問題」とし、「日本政府が非常に賢明な姿勢をとって参拝をやめることができれば、日中関係が抱える多くの問題を容易に解決することができる」と述べた。


すばらしい提案です。

「日中関係が抱える多くの問題を容易に解決することができる」というのでしたら、
○尖閣諸島の領有権が日本にあることを認める
○沖ノ鳥島が島であり、日本の領土であることを認める
○日中の中間線を日本の主張どおりに認める
○東シナ海のガス田の開発を中止し、共同開発に切り替える
○日本の歴史や公民の教科書について口出ししない
○台湾の要人が日本を訪問することに文句を言わない
○日本の国連常任理事国入りも支持してくれる。少なくとも反対しない。

くらいのことは期待できるんでしょう。

そのためでしたら、「首相の参拝」を、控えることくらいはまぁ、我慢してもいいんじゃないですかね。戦死者の御霊も、それならわかってくれるでしょう。そのぶん、われわれ国民が、彼らをしっかり祭ればよろしい。

政府は、中国に確認してみたらいいと思います。仮にも一国の政府高官の発言、そう簡単に左右するような恥ずかしいことはしないでしょうね、と。まさか、ね。

会談をドタキャンしたのだって、きっと止むにやまれぬ理由があったんですよね。まさか、ね。「中国で急な公務が発生したことが主な理由」だと、はっきりおっしゃっているんですから。まさか、そんなことを撤回するような、恥ずかしいまねはしないでしょう。

まぁ、これを撤回するのでしたら、中国という国に対する考え方、相当考えないといけません。言ったことに責任を持つことと、約束を守ること、友好の大前提ですから。
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by flight009 | 2005-05-24 22:30

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(7)

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(6)の、続き

それで、この会議の中身なんですが...

まず、私がこうあって欲しかった形というのは、
○「生態系等」に対する被害について、科学的なデータを出す。
○その妥当性について議論する
○その結果、「生態系等」への被害が否定できないのであれば、指定する。そうでないなら、指定しない。

と、わりと科学的な議論を期待していました。

で、第一回の会合はどうだったかというと、
第1回 オオクチバス小グループ会合 議事録

まずは、お役人のほうから、法律の概要と、考え方、そしてたたき台としての「オオクチバスに係る情報及び評価(案)」について説明があり、その後、各委員の自己紹介をしつつ、各委員のスタンスが述べられます。

まず、日本釣振興会の高宮氏から、法律の趣旨には賛成であり、海外に比べてむしろ遅かった感もあるとの感想が出ます。
しかし、まず、「外来種」というのはバス以外のも多数いて、むしろバスは少数のほうであり、これらを回復させるためには、人為的な手を加えることよりも、「自然そのものに決めさせるべきというのが本筋」ではないか、そのためには、バスの食害や密放流について「真実に基づかない憶測で情報発信されている事が余りに多」いので、まず調査を重ねて「実態把握」することが必要だという主張がなされます。

次に、瀬能委員(神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員)より、高宮氏の主張に対して、バスが「他の外来生物とは比較にならないほど大きな影響を与えているという認識」であると表明した後、すでに多くの調査がなされ、食害や密放流等についてはすでに実例が挙がっており、「特定外来生物に指定」すべきであるとの主張がなされました。

(とりあえず、続く)
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by flight009 | 2005-05-15 23:45 | 連載-民意と官意と大きな声

安全は...

Excite エキサイト : 社会ニュース

「安全は心と時間のゆとりから」

これは、連休中に箱根のドライブインで見かけた、静岡県警の掲示していた標語です。

自動車も電車もおんなじことのはずなんです。電車の運転士はプロだけど、いや、プロフェッショナルほど基本は忠実に守るものなんです。

報道も、一時の過熱からやっとさめて来て、いろいろな問題点が浮き上がってきました。
安全ということを第一にする職場は、公共交通に限りませんが、「厳罰主義」や「余裕のなさ」が、安全ばかりか、品質や効率にも影響することは、常識です。

JR西日本は、「無駄」と「余裕」をとりちがえていたと思います。生産現場では、「無駄」は省きますが、「余裕」を無くすことは、かえって生産効率を低下させるものです。

「安全第一」のもともとの言葉は、
「安全第一・品質第二・生産第三」だとか。
これは、決して理想論ではなく、めぐりめぐって企業の活動を活性化させる「経営哲学」の一つであって、それが立証されて、世界中に広まったと聞きます。

「情けは人のためならず」と、いいます。
念のために言いますと、これは、「人に情けをかければ、必ず自分に還ってくる。だから人には情けを施しなさいよ」という意味です。この心、最近失われてきたように思いますが、この大事故から、われわれももう一度基本に帰らねばならないでしょう。
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by flight009 | 2005-05-12 07:04 | 科学技術について思うこと

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(6)

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(5)の続き

さて、ここで、上流から追ってゆくか、下流か追ってゆくか悩ましいところですが、下流から追ってゆくことにしましょう。

オオクチバス小グループ会合の、議事等は、前述した下記のURLに揃えられています。
(最後の会合の議事録は、ようやくアップされたようです。)

特定外来生物等の選定について

まず、「オオクチバス小グループ会合」の、メンバーを見てみましょう。


委員
多紀保彦(座長) (財)自然環境研究センター理事長
瀬能宏 神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員
中井克樹 滋賀県立琵琶湖博物館主任学芸員
細谷和海 近畿大学農学部教授
丸山隆 東京海洋大学海洋科学部助手
水口憲哉 東京海洋大学海洋科学部教授
利用関係者
橋本啓芳 全国内水面漁業協同組合連合会専務理事
來田仁成 (社)全日本釣り団体協議会専務理事
高宮俊諦 (財)日本釣振興会副会長・外来魚対策検討委員会委員長

この中で、終始指定に慎重な意見をおっしゃっていたのは、水口委員と、釣り関係の団体の代表である來田氏と高宮氏、他の委員と、漁業団体の代表である橋本氏は、程度の差こそあれ、「指定が必要」というスタンスを終始とっています。特に、瀬能氏、中井氏、細谷氏らは多くの資料を提示して、必要性を訴えました。

...で、実際の議論なんですが、傍から無責任に見ていると、まぁ、へたなドラマよりも面白いくらい荒れまくってます。次回以降、触れてゆきたいと思います。

それで、今回は皆さんにお願いなんですが、これらの委員について、どういう人々なのか、何らかの情報をお持ちでしたら、ぜひお寄せください。
(また続く)
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by flight009 | 2005-05-05 19:40 | 連載-民意と官意と大きな声