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人のことは言えないロイター

東京都知事、フランス語を侮辱して提訴される | Excite エキサイト
日本のフランス語教師や研究者が13日、歯に衣着せぬ発言で知られる石原慎太郎・東京都知事を「フランス語は国際語として失格」と発言した件でを訴え、慰謝料と謝罪を要求した。

石原氏の発言は、前後関係もわからないし、そうだとしても訴えられるに足るほどひどい発言かどうかも疑問はありますが、少なくとも、このロイターも人のことは言えないと思います。
しかし日本語も、大きな数を数えるのに奇妙でしばしば厄介なシステムを使っている。たとえば英語で1 millionと言うところを、「100万(100 ten-thousands)」などと表現する。また対象が動物や本かなど、物によって個数を表す言葉が違うのだ。

それをいうなら、日本語の「いちおく」が、「one-hundred million(百-百万)」になるのはどう説明するつもりなのやら。
これは、数を1000を区切りにするか、10000を区切りにするかで異なることなので、数によって楽になる場合と面倒になる場合があるのはしょうがないんで、いってみれば日本語と英語は「大差ない」んです。

フランス語の数字の数え方がわかりにくいのは有名な話で、フランスに旅行した人の話を聞くと、必ずといっていいほど出てきます。
フランス語における数は言いにくい長い表現になる場合がある。たとえば、直訳すると、「80」を「4×20」、「70」を「60+10」などと表現する。
でも、フランスは、10進法の単位であるメートル法の発祥の地で、それはそれで面白いことですね。10進法というのは、たとえば、「1メートルが1000ミリメートルになる」ということで、当たり前だと思われるかもしれませんが、実は、アメリカでおなじみのヤードポンド法では、1フィートは12インチで、1ヤードは3フィート、だから、1ヤードは36インチになるわけで、まぁ、実生活でどれほど苦労するのかはわかりませんが、わかりやすいとはいえないでしょう。

(ちなみに私は、フランス出身の優秀な数学者が多いのは、このややこしい数字のシステムで、日常から数に関して鍛えられているせいじゃないかなぁ、とか思ったりもしないでもなかったり...)

面白いといえば、ドイツ語の数字の数え方というのも面白いですね。
日本語で、「23」は、「にじゅうさん」ですけれど、ドイツ語では、確か「ドライウントツバンツィヒ」で、「3と20」という言い方をします。
ちなみに、自分はそれでやっと、英語の「13~19」の数え方のなぞが解けました。と、いうのは、「15」は英語では「fifteen」ですが、良く見ると、これ、「five」と「ten」の組み合わせなんですね。「5と10」というのがなまると、こうなるんだろうなぁ、と。
ただ、こういうことの影響なのか、「fifteen」と「fifty」とか、発音が紛らわしいのもありますし、「どいちぇ」みたいにルールが統一されていればいいんですが、20以上では日本語と同じように「トウェンティスリー」なんて読むわけで、英語の数字のルールも、日本語をとやかく言えるもんじゃないと思います。(それとも、15を「テンファイブ」なんて読んでもいいのかなぁ。)

この際、今まで思ってたことをぶちまけてしまえば、たとえば、「1000」と書いてあったとしましょう。英語では、「one thousand」と、読むと思うのですが、「1100」は、「eleven hundred」と、読みます。では、「1000」も、「ten hundred」と、読んだら間違いなのか?良くわかりません。「1100」も、「one thousand and one hundred」と読んでいいのかなぁ。

やはり、言語により特質といおうか、楽な部分と面倒な部分があるのは確かだとは思います。ただ、多少の身びいきはあるでしょうが、自分は、日本語の数字のシステムは比較的良く出来ていると思っています。

石原氏を訴えてもいいのなら、ロイターのことを、誰か訴えてみませんか?(...じょーだんです。)

P.S.
過去の記事で、こんなのがあります。
英国人の妻を持つフィンランド議員がシラクをディナーに招待 | Excite エキサイト
フランス紙「リベラシオン」によると、シラクは3日、ドイツのゲアハルト・シュレーダー首相とロシアのウラジミール・プーチン大統領を相手に、英国人に言及して「あそこまで料理が下手な国民というのは信用できませんよ」と語り、さらに「フィンランドの次に料理がまずい国ですな」とこき下ろしたという。
スタブ氏はシラクへの公開招待状で「わたしどもフィンランドと英国人の一家は……二つの祖国の料理に対する閣下の否定的な印象に格別の注意を払ってきました」と言及、「失望させることのない本物のフィンランドと英国の料理でもてなすことをお約束します」と書いて招待した。

とりあえず訴えるのと、大人な対応がどちらかといわれれば...ねぇ。
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by flight009 | 2005-07-16 07:54 | マスコミに思うこと

目的と手段の狭間で

Excite エキサイト : 経済ニュース
 帝国データバンクは7日、夏のビジネス軽装「クールビズ」について、調査した民間企業の20・7%から既に実施しているとの回答を得たと発表した。「検討中」とした企業も19・6%に上り、政府が音頭を取った省エネ運動が、民間にもじわり浸透していることを示した。
 ただ「予定はない」と答えた企業も49・2%とほぼ半数。「軽装スタイルだけが先行し目的がぼやけている」「もっと根本的な取り組みを考えるべきだ」といった声が寄せられた。

この記事の中で、「軽装スタイルだけが先行し目的がぼやけている」という声に自分は注目します。

クールビスを始めた当初、閣僚の中で何人くらいが「クールビズ」をしているか、なんてことをマスコミは熱心に数えていました。
そもそも、「クールビズ」というのは、「冷房設定温度」を高くするための「手段」にほかならないんですね。設定温度を上げると、体感は暑くなるから、それを「クールビズ」で補おうということなんです。
だから、設定温度を上げさえすれば、各人が何を着てたってかまわないわけで、当人がそのほうがいいのなら、セーターを着てたってかまわないんです。もちろん、気温の低い日には長袖を着たってぜんぜんかまわないのに、「長袖・ネクタイは何人」なんて報道をしていたマスコミに、かなり失望しました。むしろ、マスコミには、当の官庁の「空調設定温度」がどうなっているのかを調べまくるくらいのことはして欲しかったのに。

手段自体が目的化して、その意義がなくなるのはいくらでも例があります。でも、その裏には揚げ足を取ることばかりが大好きな、マスコミの体質が見え隠れしています。
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by flight009 | 2005-07-08 00:51 | マスコミに思うこと

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(10)

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(9)の続き

さて、その後の議論ですが、丸山委員の言を借りれば、「本当に茶番」に終始しました。

まず、丸山委員が言っているそばから、水口委員が「生態系」という言葉に食って掛かります。
「生態系等」という言葉については、「外来生物法」にいうところの「生態系等」と、学術的に言う「生態系」とは違うものだということは、議論の中でも何度も説明されることになりますがその後も、水口委員はこの2者を意図的にではないかと思えるほどに混同し、議論を発散させてしまいます。
念のため、法律で使用される用語というのは、よほど明らかな言葉で無い限りはその法律の中で定義づけがされています。そこで、「生態系等」については、
この法律において「生態系等に係る被害」とは、生態系、人の生命若しくは身体又は農林水産業に係る被害をいう。
と、明確に定義されております。

それなのに、学術的な意味での「生態系に対する被害に関する知見が無かった」という別の文書の表現を、この法律でいうところの「生態系等にかかる被害」に対する知見が無いといっていると、水口委員は持ち出し、議論を空転させたりしました。

この委員会の中では、たとえば密放流に関する具体的な目撃情報が示されたり、「放流する稚魚に混入したバスが拡大の原因だ」とする説に対する反証なども数多く提示されていました。それが、このような「空転」のためにほとんど議論されず、提示されただけで終わってしまいました。

一言で言えば、何でこんな人が委員に混じってしまったんだろう、そんな疑問を持ちました。

(続く)
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by flight009 | 2005-07-02 11:36 | 連載-民意と官意と大きな声