今回の小学校教師の刺殺事件で記憶を新たにした方も多いと思いますが、長崎での児童殺傷事件に関して、書き忘れたことがあるので、書いてみたいと思います。
まず、下記のリンクを御参照ください。 児童生徒の「生と死」のイメージに関する意識調査について(長崎県学校教育課) こちらは、先の事件を受けて長崎県が行った調査で、児童生徒の「死」に対するイメージを調査したものです。この結果によると、生徒の15%程度が「死んだ人が生き返ることがある」と思っているということで、御記憶の方もあるかと思います。 さて、この調査では、「生き返る」と答えた人に、そう思う理由も尋ねています。それによると、 1.テレビや映画で生き返るのを見たことがあるから(29.2%) 2.生き返る話を(人、本、テレビなどから)聞いたことがあるから(49.3%) 3.ゲームでリセットできるから(7.2%) 4.その他(14.3%) と、あります。 当時の報道では、「リセットできるから」と答えた生徒がいたことが大きく報道されていましたが、実のところ、そんなに多くはありません。(いること自体が問題という意見はあるでしょう。) 実のところ、本当に多かった(8割近く)のは、「生き返る話」を聞いた事があるから、ということです。 実体験として、人が生き返るのを見た人はそうはいるはずがありません。だとすると、2.で、人から聞いたという人も、一次情報としてはテレビや本と考えざるを得ません。 素直に考えれば、これほど多くの子供たちが「生き返り」を信じていることには、マスコミの影響が非常に大きいということになります。 無論、「生き返る」というのがごくまれなことであることを、大部分の生徒たちは理解していると思います。「生き返り」と「生まれ変わり」の区別が付いていないこともあるようです。 ですが、少年たちの凶悪犯罪があまりにも多い昨今、マスコミ(特にテレビ)には、根本からそのあり方が問われていると考えます。
by flight009
| 2005-02-16 23:40
| マスコミに思うこと
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