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民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(2)

民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(1)の、続き

さて、それで、「パブリックコメント」に対する環境省サイドの意見は、次の文書にまとめられています。
パブリックコメント結果を踏まえた考え方

これによると、パブリックコメントの意見は、
1.生態系等への被害の判定に係る科学的知見に関するもの
2.社会的・経済的影響に関するもの
3.他(心情的な理由、手続きに係る理由など)
に、分類した上で、1.2.にコメントしています。

1.生態系等への被害の判定に係る科学的知見に関するもの
については、「これらの意見は、これまでの本専門家会合の検討過程において提起された意見であり」「その結論を変更する必要がある意見は提出されなかったと考える」と、しています。
つまり、パブリックコメントで寄せられた意見は、「検討済み」であるので、検討をしなおす必要を認めない、ということです。
#巷間いわれている、「賛成意見が1万件以上あったから」というのは、公式なコメントとしては挙げられていないらしい...

2.社会的・経済的影響に関するもの
については、「釣りやキャッチアンドリリースを禁止するものでなく、この点について誤解がある」とした上で、「オクチバスによる生態系等に係る被害を防止することは喫緊の課題であり、本法の枠組みを活用することが重要」としています。
平たく言えば、「バス釣りが出来なくなる」というのは、「誤解である」とし、「バスの被害」を食い止めることよりも優先されるべき理由は見当たらない、ということでしょう。

さて、この言い分を検証することが、次のステップでしょう。

<続き>
民意と官意と大きな声 ~外来生物法のパブリックコメントから~(3)
by flight009 | 2005-04-10 18:09 | 連載-民意と官意と大きな声
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